<札幌7人焼死>「防火設備費に補助金を」小規模施設(毎日新聞)

 札幌市北区屯田の認知症高齢者グループホーム「みらい とんでん」で入居者とみられる7人が焼死した火災は、小規模なグループホームの不十分な防火体制を浮き彫りにした。とんでんでは、スプリンクラーや自動火災報知機が設置されておらず、夜間は職員1人で対応していた。しかし、法令違反ではなく、現場からは「現行制度では入居者の安全が守れない」と制度改正を求める声が上がっている。【金子淳、中川紗矢子】

 「今回の火災は人ごとではない。職員はいつも不安な気持ちで仕事をしている」。札幌市北区の「グループホームのどか」の山本鈴子代表(64)は漏らした。のどかの入居者は7人。職員は11人だが、夜勤は1人。1月に新築移転した際に自動火災報知機を取り付けたが、費用は全額自己負担だった。スプリンクラーの設置も検討したが、予算不足であきらめたという。

 介護福祉施設の防火体制を巡っては、施設の火災で多数の犠牲者が出るたびに法改正されてきた。昨年4月施行の改正消防法施行令でスプリンクラーの設置が義務付けられたグループホームは「延べ面積1000平方メートル以上」から「同275平方メートル以上」に拡大された。

 対象施設は国から設置費が助成されるが、対象外の小規模施設に補助金は出ない。総務省消防庁によると、設置費は1平方メートル当たり9000〜1万円程度。山本代表は「小規模施設が防火設備費を負担するのは不可能に近い。補助金を出してほしい」と訴える。

 一方、夜勤体制の拡充を求める声も出ている。厚生労働省は昨年4月、夜勤者を増員した場合、介護報酬を上乗せするよう改定した。しかし、札幌市によると、「みらい とんでん」と同じ入居者9人の施設で夜勤を2人にした場合、増額されるのは年間84万円にすぎない。

 改定後、夜勤者を増員したのは、市内のグループホーム231施設のうち、わずか4施設。札幌市北区にあるグループホームの施設管理者の女性(48)は「増額分では人件費すらまかなえない。1人でぎりぎり回しているのが現状」と訴えた。

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